破産後に一部弁済を受けた破産債権者の残債権超過部分の配当

  • 2018.03.10 Saturday
  • 08:18

破産後に一部弁済を受けた破産債権者に対する、実体法上の残債権額を超過する部分の配当について、最高裁決定(平成29年9月12日)が出ましたので、その内容をご紹介いたします。

 

その要旨は、

破産債権者が破産手続開始後に物上保証人から債権の一部の弁済を受けた場合において、破産手続開始時における債権額を基礎として計算された配当額が実体法上の残債権額を超過するときは、その超過する部分は当該債権について配当すべきである

というものです。

 

もっとも、超過部分は、求償権者(物上保証人)に帰属すべきものなので、例えば’枦を受けたうえで不当利得として求償権者に交付する、超過部分の配当請求権を求償権者に譲渡するなど、利益調整を別途行う必要があると考えられます。

 

※破産法104条

1 数人が各自全部の履行をする義務を負う場合において、その全員又はそのうちの数人若しくは一人について破産手続開始の決定があったときは、債権者は、破産手続開始の時において有する債権の全額についてそれぞれの破産手続に参加することができる。

2 前項の場合において、他の全部の履行をする義務を負う者が破産手続開始後に債権者に対して弁済その他の債務を消滅させる行為(以下この条において「弁済等」という。)をしたときであっても、その債権の全額が消滅した場合を除き、その債権者は、破産手続開始の時において有する債権の全額についてその権利を行使することができる。

3 第一項に規定する場合において、破産者に対して将来行うことがある求償権を有する者は、その全額について破産手続に参加することができる。ただし、債権者が破産手続開始の時において有する債権について破産手続に参加したときは、この限りでない。

4 第一項の規定により債権者が破産手続に参加した場合において、破産者に対して将来行うことがある求償権を有する者が破産手続開始後に債権者に対して弁済等をしたときは、その債権の全額が消滅した場合に限り、その求償権を有する者は、その求償権の範囲内において、債権者が有した権利を破産債権者として行使することができる。

5 第二項の規定は破産者の債務を担保するため自己の財産を担保に供した第三者(以下この項において「物上保証人」という。)が破産手続開始後に債権者に対して弁済等をした場合について、前二項の規定は物上保証人が破産者に対して将来行うことがある求償権を有する場合における当該物上保証人について準用する