子の引渡し

  • 2018.11.19 Monday
  • 19:10

国境を越えて連れ去りをされた子につき、ハーグ条約実施法に基づき、子を常居所地国に返還することを命ずる終局決定が確定したが、この決定に従わずに子が監護されている場合の人身保護請求に関し、最高裁判決(平成30年3月15日)がなされたのでご紹介します。

 

その判旨は、

‥該子による意思決定がその自由意思に基づくものといえるか否かを判断するに当たっては、基本的に、当該子が意思決定の重大性や困難性に鑑みて必要とされる多面的、客観的な情報を十分に取得している状況にあるか否か、連れ去りをした親が当該子に対して不当な心理的影響を及ぼしていないかなどといった点を慎重に検討すべきである。

→被拘束者(13歳)は、拘束者の連れ去りによって11歳3か月の時に初来日し、以降、拘束者に大きく依存して生活

 拘束者は、子の返還の代替執行に際して、被拘束者の面前で激しく抵抗

→被拘束者が自由意思に基づいて拘束者の下にとどまっているとはいえない特段の事情がある

→拘束者の被拘束者に対する監護は、人身保護法及び同規則にいう拘束に当たる

⊂綉終局決定が確定したにもかかわらず、拘束者がこれに従わないまま当該子を監護することにより拘束している場合には、その監護を解くことが著しく不当であると認められるような特段の事情のない限り、拘束者による当該子に対する拘束に顕著な違法性がある

というものです。

 

人身保護法2条

1 法律上正当な手続によらないで、身体の自由を拘束されている者は、この法律の定めるところにより、その救済を請求することができる。

2 何人も被拘束者のために、前項の請求をすることができる。

 

人身保護規則4条

法第2条の請求は、拘束又は拘束に関する裁判若しくは処分がその権限なしにされ又は法令の定める方式若しくは手続に著しく違反していることが顕著である場合に限り、これをすることができる。但し、他に救済の目的を達するのに適当な方法があるときは、その方法によつて相当の期間内に救済の目的が達せられないことが明白でなければ、これをすることができない。

 

最判昭和61年7月18日

意思能力がある子の監護について、当該子が自由意思に基づいて監護者の下にとどまっているとはいえない特段の事情があるときは、上記監護者の当該子に対する監護は、人身保護法及び同規則にいう拘束に当たる

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