子の引渡の間接強制と権利濫用

  • 2020.02.03 Monday
  • 19:16

子の引渡の間接強制につき権利濫用とした最高裁決定(平成31年4月26日)がなされましたので、ご紹介いたします。

 

その要旨は、

子の引渡を命ずる審判に基づく引渡執行の際、子が引渡しを拒絶して呼吸困難に陥りそうになったため、執行を続けるとその心身に重大な悪影響を及ぼす恐れがあるとして執行不能となり、

また、人身保護請求においても、子が引渡しを拒絶する意思を明確に表示し、自由意思に基づいてとどまっているものとして請求が棄却された場合、

子の心身に有害な影響を及ぼすことないように配慮しつつ引渡しを実現するため合理的に必要と考えられる債務者の行為は、具体的に想定することが困難というべきである。

このような状況下において、間接強制によって子の引き渡しを強制することは、過酷な執行として許されないと解され、権利濫用に当たるというほかない。

というものです。